大学推薦出願書類、AI作成可能性の判定システム開発(河合塾)

河合塾が開発、今秋から30大学が採用予定 読売オンライン 2024.8.8

代表的な生成AI、ChatGPTって?

ChatGPTは2022年秋頃から話題となり始め、2023年の早い段階で、その使用について規制すべきか否か、特に教育現場で議論されていた。しかし現在官公庁や企業でも、適切なルールの下での使用を認めているところも多い。

以前は「コピペ発見ソフト」、今は「AI作成検知システム」

大学では学生が提出したレポートに、他のサイトからのコピー&ペーストがないかどうかをチェックするツールがあるそうだ。それが今、AIで作ったかどうかを見極めるツールに進化したということだろうか。考えてみれば、以前学生がいろいろなサイトから文章を引っぱってきた地道な努力をAIがやってくれるようになったということで、根は同じような気がする。

高校の進路指導現場では

学校現場でも当然のことながら、レポート作成や読書感想文に利用することの是非が問われている。そんな中でのこの話題であるが、元高校進路担当教員としての立場で言わせてもらえば、生徒の出願書類、特に志望理由書や事前課題(小論文)には必ずと言っていいほど教員の手が入っているということだ。事前課題としての志望理由書や小論文は何度もの書き直しを経た上で提出されている。なかには元の文章と全く違う内容になっていることも少なくない。

大学の入試担当者に苦言

出願書類をAIに作らせない簡単な方法は、例えば小論文試験を大学で実施すること。事前提出の志望理由書を面接担当者が読み込み、当日内容について深掘りすることである。何よりも受験生の可能性を対話のなかから見いだすことではないだろうか。「それができたら苦労はしない」という声が聞こえてきそうであるが、大学淘汰の時代に優秀な学生を入学させ、大学の評価を高めることにも繋がると思っている。