教員採用試験、1.1倍ショック!
東京都教員採用試験合格発表
先ごろ東京都公立学校教員採用試験の合格者(名簿登載者)が発表された。全国的に教員採用試験の低倍率が問題となっている中、東京都の公立小学校教員採用試験の倍率が過去最低の1.1倍であった(昨年は1.4倍)。中学・高校・特別支援学校を合わせた全体の倍率も1.6倍で、初めて2倍を下回りいずれも過去最低の数字となった。
教員のなり手不足が加速
受験倍率1.1倍とは、11人受験して 10人合格するということ。実際のデータは応募者が2,592名、受験者が2,274名、合格者が2,005名となっている(プラス期限付き任用57名)。1.1倍の合格発表(受験番号)はどうなっているのか、都教委のデータを見てみると、ほとんど連番、ほぼ全員合格のような並び方である(東京都教員採用試験合格者番号)。ただし合格(名簿登載)しても辞退する者が少なからずいるであろうから、実質は1倍を切る状況かもしれない。受ければみんな合格する(に近い)状況だ。
教員の働き方改革は急務
ブラック職場といわれて久しい教員の仕事。国や地方はいろいろと策を練ってはいるが、一向に志願者は増えず、退職者や休職者は増える一方。おそらく今まで多くの部分で教員の献身的なボランティア精神に頼ってきたツケがまわってきたのだろう。単に教員定数を増やしても、さらに倍率が下がるだけだろうし、八方塞がり状態が続いている。
せめて小学校の新任教員には初年度は担任を持たせず、副担任として学級経営の勉強をする位の余裕が欲しいところである。
そういえば数年前の東京都の副校長試験の倍率も1.1倍だった。最近は都教委HPのどこを探しても倍率は発表されていないようだ。もしかしたら・・・?